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奥平俊子准教授「不登校:理解と対応」

第13回 サイエンスカフェ 2008年6月15日(日)

テーマ: 「不登校:理解と対応」

講師: 奥平俊子准教授

サイエンスカフェ不登校が起きるのは貧しいコミュニケーションがあるからであり、その背景には人間関係の障害という問題があり、またその背後には低い自己像という問題があるという4つの観点で整理されていた内容を聞き、私達は現象、ここでいうと不登校ということを問題にしてその現象をどう解決すればいいのかと思いがちなのだけれども、先生はその部分だけに焦点をあてるのではなく全体像をまず理解することが大事なのではないかと提起されているように感じました。

子どもが不登校になるのは親のせいだと思いがちですが先生はそうではなく、親もそうなってしまった原因、背景があるのだから親が悪いわけではないという話をされていたのを聞いて本当にその通りだと思いました。親も愛情を受けていなかったから子どもに対しても愛情を注ぐことも難しい。だから、先生の言葉にもありましたが、自分のことをまずは受け入れ、自分にも愛情を注ぎ、子どもに対しても愛情を注ぐ自分に変化をすることが大事だと思いました。

体を撫でる(タッチング)という具体的な子どもへの愛情の伝え方も紹介されていました。愛情も持っているだけではなく、それを相手に伝わるように伝えること。その大切さを学ばせてもらいました。

最後に長年カウンセリングにされていた実践から来る言葉はとても深みがあり、説得力があり、何よりも奥平先生ご自身が誰よりも愛情が深い方だと感じました。本当に価値ある内容をどうもありがとうございました。

園田 誠一郎(市民)