Archive for 9月 19th, 2009

阪井芳貴教授「あんやたん」写真展に寄せて ─ 報道写真に見る戦後おきなわ」

マンデーサロン 2009年9月14日(月)

テーマ:  「あんやたん」写真展に寄せて ─ 報道写真に見る戦後おきなわ」

講 師: 阪井芳貴教授

マンデーサロン写真展のパネルリストなど、豊富な資料を見ながら熱のこもった報告に耳を傾けた。参加者は23名であり、活発な質疑が行われた。翌日から開催される博物館での「あんやたん」写真展に案内する有意義なサロンとなった。以下は、報告者の阪井教授による事前案内である。

9月15日から、名古屋市博物館3階ギャラリーにて、沖縄タイムス社の所蔵する1945年から2008年までの報道写真から約200枚を展示する「あんやたん」写真展」を開催します。この3月から5月まで、横浜の新聞博物館で開かれて約1万人の見学者を集めた同名の展示会の縮小版ですが、その概説的な話になる予定です。沖縄戦終結後、本土から切り離されて独自の戦後を歩んだアメリカ世と、1972年の本土復帰後もさまざまな格差や変わらぬ基地負担に悩まされてきた新たなヤマト世を、時代を切り取り、またその時その時の課題を訴えてきた報道写真によって、一望することにより、ヤマト(本土)がいかに沖縄に無関心であったり貧弱な知識しか持ち合わせていないかを検証し、少しでも、沖縄の現実を理解する一助にしてみたいと思います。ちなみに「あんやたん」とは、「あのとき、あんなことがあったね」という意味のウチナーグチです。

山田 明 (同研究科教授)