Archive for 5月 19th, 2010

谷口幸代准教授「文学の中の丸善」

第35回 サイエンスカフェ 2010年5月16日(日)

テーマ: 「文学の中の丸善」

講 師: 谷口幸代准教授

「記憶の中の丸善」

谷口先生のお話をうかがいながら、子どもの頃からあこがれていた丸善が明治時代から文学者のみならず知識人にとって、舶来文化との重要な接点だったことを再認識しました。そして東京日本橋の本店や名古屋店の正面玄関を入ると突きあたりに左右に分かれて階上へ進む階段のある風景や、早く丸善で洋書が買えるようになりたいと思って青年期を過ごしたことを懐かしく思い出していました。それが、私たちの世代の大人への通過儀礼であったと思います。

谷口先生とはかなりの期間同僚であったのに、私は先生の講演を聴くのは今回が2回目でした。周到に準備された講義内容と資料、誠実なお人柄が伝わる朗読など、とても感銘を受けました。 あっという間に予定の時間が過ぎ、五月晴れにふさわしいさわやかな気持ちで帰途につきました。次回は、科学者からみた丸善を聴いてみたいと思います。

後藤 宗理(椙山女学園大学教授)