Archive for 6月, 2013

佐々木みゆき教授「日本人学習者の英語ライティング行動の研究:『これまで』と『これから』」

マンデーサロン 2013年6月17日(月)

講師:佐々木みゆき教授(英語教育学)

テーマ:「日本人学習者の英語ライティング行動の研究:『これまで』と『これから』」

ライティング研究者の中でも世界的な研究者の1人である佐々木先生が、研究をされる中での苦悩を隠すことなく、本音で講演されていたのが大変印象的な講演でした。

英語を専攻する大学生が4年間の間にどのようにGlobal Planningを使用していくのかを被験者である学生それぞれに焦点を当てながら4年間追いかけるだけでも大変な研究であることは、容易に想像できますが、集団の中にいるそれぞれの学生が、それぞれの環境(外的要因)に影響を受け、それぞれのライティング活動において個人差があることを提示しながら、その変化が内的変化によって引き起こされることをわかりやすくまとめようとする新しい試みであるように感じました。

質疑応答では、他の分野を専門とする先生方からも率直なコメントが出され、先生方の研究に対する熱意を肌で感じることができました。また、議論の中には、フェイスブックを利用した大学のアカデミックライティング授業の試みや日本語の作文能力からの転移が起こるか、起らないかなどのことにも話が及び、自由闊達な意見交換がなされ、多くの刺激をいただきました。

マンデーサロン

品原健征(市民)

宮田学名誉教授「日本人英語に見られる誤り―その傾向と対策」

第60回サイエンスカフェ 2013年6月15日(土)

講師: 宮田学名誉教授(英語教育学)

テーマ: 「日本人英語に見られる誤り―その傾向と対策」

※2013年2月16日開催回のアンコール講座

中学、高校時代の恩師、宮田先生の講義を受けることができる、とお聞きし、内容を確認せずに今回の講義に参加させていただきました。どんな内容だろう?私にも理解できるのだろうか?と不安を抱きつつ、席に着きました。早速いただいた資料には、なんだか、見覚えのある英語の文章が並んでいました。

なんと、それは、かつて私たち附属の生徒が作った英作文で、間違えた代表的なものが挙げられていたのです。どのように直したらいいか考えるようにおっしゃられたのですが、日本人的な感覚の私には、よくわかりませんでした。「あとで、あてるから。」とおっしゃられ、わたしはもう、それだけで、ドキドキでした。ドキドキ感がおさまらないうちに、講義は始まり、久しぶりの宮田先生のトークにはまっていきました。日本人がよくおかす誤りは、紛れもなく私たち生徒たちがおかした誤りでした。対策方法としての、GDM手法は、まさに、目から鱗でした。そう、私たちが受けていたのは、このGDM手法にのっとった授業だったのか・・・今更ながら、感動でした。

現在、私は英語の指導はしておりませんが、将来、もし、そのような機会があるのでしたら、ぜひ、まず、この手法をもっと勉強し、少しでも、取り入れることができれば、と思っております。本当にありがとうございました。

橋本順子(名古屋大学教育学部附属中学・高等学校卒業生)サイエンスカフェ