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滝村雅人教授「発達障害児者の理解と支援」
Posted By human On 2012年2月25日 @ 14:06 In サイエンスカフェ | Comments Disabled
今回は滝村雅人先生が、「発達障害児者の理解と支援」について、2007年から開始された「特別支援教育」との関係性を踏まえた上で、その現状や課題について講義された。
「特別支援教育」では、従来の特殊教育の対象に加え、通常学級における発達障害児も新たな対象となっている。また、「児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握して適切な教育的支援を行う。」という理念を掲げ、教育機関のみならず、福祉、医療、労働等の様々な関係機関との連携・協力が求められている。しかし、包括的支援体制が必要とされているにも関わらず、現実は、教育支援のみに限定されているような状況である。つまり、理念と実態が一致していないのである。
そして、滝村先生は、発達障害児の特徴は、同じ障害でも子どもによって違うこと、また、困っているのは本人であり、その“つまずき”に周囲が気づいてあげる「気づき」が大切であり、そこがスタートであると指摘された。
現状では、年齢を重ねれば重ねるほど、支援が少なくなっていく状況であり、高等教育機関等でのサポート体制の構築が必要とされている。今後は、関係者・機関が連携し、障害児者のライフステージに合わせた連続的支援がより重要になっていくと考えられる。
今回の講義は、一人でも多くの教育関係者に聞いて欲しい内容であった。今後もこういった機会が設けられ、社会における発達障害児者に対する正しい理解と支援が広がっていけばと思う。
水野 和代(同研究科博士前期課程)
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