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伊藤泰子さん三浦義章先生を偲んで 「聞こえない人のアイデンティティ」

第17回 マンデーサロン 2008年10月20日(月)

テーマ: 三浦義章先生を偲んで 「聞こえない人のアイデンティティ」

講師: 伊藤泰子さん(人間文化研究科博士後期博士課程)

マンデーサロン

10月20日(月)のマンデーサロンでは、大学院人間文化研究科博士後期課程の伊藤泰子さんの「聞こえない人のアイデンティティ」と題した報告と質疑が行われた。
報告はdeaf(聾者)とDeaf(ろう者)、医学的障害者と社会文化的違いを持つ人の違いから、聾者(ろう者)社会と聴者社会の関係を4つに分け、理想的アイデンティティについて見解が示された。パワーポイントを使った報告後、9月21日に放映されたNHK・ETV特集「手の言葉で生きる」のビデオを使い、手話と人工内耳装用などについて問題が具体的に提起された。報告やビデオ映像の際には、パソコンによる文字情報も流され、聾者への「情報提供」をまじかに見ることができた。質疑では聞こえない人のアイデンティティや手話言語、人工内耳などをめぐり意見交換が行われた。

今回のサロンは、この8月に急逝された本研究科の三浦義章先生を偲んで企画された。報告者の伊藤さんは三浦先生から直接指導を受けて、今回の報告論文などをまとめたという。サロンには三浦先生の奥様をはじめ、学外からも多くの方が参加され、全体で22名の参加者があった。

山田明(同研究科教授)