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野中壽子教授「幼児期の運動機能の発達と遊び」

Posted By human On 2013年3月30日 @ 19:54 In サイエンスカフェ | Comments Disabled

58回サイエンスカフェ 2013年3月23日(土)

講師: 野中壽子教授

テーマ: 「幼児期の運動機能の発達と遊び」

※2012年12月15日開催回のアンコール講座

もうすぐ二歳になる娘が「ぴょーん!」と言いながら片足ずつ地面から離す。何度も何度も楽しそうに繰り返すこと数日・・・ついに両足が揃って地面から離れた。その瞬間の本人の驚いた表情はとても印象深いものであった。

この様に大人になれば当たり前に出来ると思っている「その場で跳ぶ」という運動も人間は一から“遊びながら”体得していくのである。しかし、社会環境や生活様式の変化によって、幼児期に夢中で体を動かした経験の乏しい子どもたちが増えており、児童期以降の運動能力や延いては心の成長にも影響を及ぼしていると言われている。

本講座では、「幼児期に習得させておきたい36の動き」をベースに日常生活の中で遊びながら体を動かすヒントをたくさん頂く。留意点として「子どもは発達しようとして運動するのではない、楽しいからと何度もやっているうちに発達するのである」と野中教授。子どもの発達を近くで見守る大人たちは、「運動機能を発達させよう!」と力んでやらせるのではなく「動くこと・運動することを生活の中で自然に取り入れられるような環境」を意識的につくりたい。

子どもと車で買い物に行き、抱っこで店まで移動し、カートに乗せて買い物をさっと済ませ、重い荷物も全て大人が持つ。効率重視の大人の活動が、子どもの自然な発達機会を無意識に奪っていく。

「子どもはゆったり育てましょう」あちらこちらで言われる言葉の意味が、心の成長の為だけではなく、運動機能の発達の機会を奪わないように、ということにも当てはまると気付かされ、子どもとの生活を見直すよいきっかけとなった。

森田 聡恵(市民)

サイエンスカフェ


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