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市川哲准教授「特産物取引に見る民族関係と自然環境利用の変化:近年のマレーシアにおけるツバメの巣ビジネスの特徴」
Posted By human On 2015年5月30日 @ 07:20 In マンデーサロン | Comments Disabled
古くから中国で高級食材として珍重されている「ツバメの巣」は、中国内部だけで完結するものではないそうです。主に採集はマレーシアやインドネシアなど東南アジアで行われ、取引は香港で、消費は中国本土で、という大規模なビジネスがあるのだと知りました。同じく中国文化圏で高級品として扱われているナマコよりも、供給量が多いため今後のビジネスチャンスは大きいと考えられています。その位置づけは日本でいうメロンに似ているそうです。
特にフォーカスされたのが、ツバメの巣採集地であるマレーシアのサラワクという地域でした。伝統的な採集方法として、サラワクの先住民によって洞窟でアナツバメを引き寄せ営巣させるものがあり、もう1つの方法に、ファームハウスを建てCDやDVDの音声を使ってアナツバメを引き寄せるものがあり、言わば「天然」と「養殖」という分類ですが、味は変わらないそうです。
報告後、近年の習近平主席による倹約令の影響を受けたのかどうかという質問がありましたが、あまり受けていないというのが意外でした。また、ツバメの巣にはヒアルロン酸が豊富に含まれていると聞いて、その美容効果が気になりました。まだまだ神秘がありそうで今後の研究成果を聞けるのが楽しみです。
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