「西洋史研究会」活動報告 

2021年度「西洋史研究会」活動報告

2018年4月に発足した当研究会は、毎月第3水曜日に例会を持っている。
会の進め方は、毎月の担当者がテキストの担当個所を朗読し、そのあと話し合う。
テキストは、ギボンの『ローマ帝国衰亡史』に始まり、マキャベリ『君主論』を経て、2021年4月からは、ビアードの『ローマ帝国史SPQR』を読んでいる。

なお、2020年6月からは、新型コロナの蔓延のため、オンラインで開催している。
会員は現在15名であるが、オンラインへの参加者は8名程度である。2021年6月に新規加入1名、12月に退会1名があった。
2022年1月に、顧問の先生が、松本佐保先生から山本明代先生に交代した。
また2022年1月から対面式例会を再開の予定だったが、コロナ事情で再開を延期した。

(日野一彦)

「大衆社会論研究会」活動報告

2021年度「大衆社会論研究会」活動報告

大衆社会論研究会はオンライン研究会を2020年5月に立ち上げた。メンバーは村井忠政(ホスト)の他、黒川伸也、藤井洋一郎、川瀬智弘、牧真吾である。月1回の例会では、各会員が順番に報告担当者を務め、レジュメをもとに報告、その後全員による討論という形式をとっている。

これまでに使用したテキストは、オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』(ちくま学芸文庫)、F・パッペンハイム『近代人の疎外』(岩波新書)、宇野重規『保守主義とは何か――反フランス革命から現代日本まで』(中公新書)である。2022年1月からはE・H・カー『歴史とは何か』(岩波新書)に取りかかる予定である。(文責:村井忠政)

「太平洋戦争開戦80年-開戦直前一ヶ月の日米関係を探る-」 報告

「市民学びの会」主催・オンライン市民講座  2021年12月5日開催
「太平洋戦争開戦80年-開戦直前一ヶ月の日米関係を探る-」 講師 門池啓史

 コロナ禍が2年近く続き、「市民学びの会」では、各サークルにおいて主にオンラインで開催してきた。各サークルでは毎回決まった会員が集まって、数名から十数名で開催されているが、戦争サークル(講座)だけは一般市民向けに、その都度会員を募り開催している。毎回20名以上の参加者があるが、主に中高年者であり、オンライン開催はハードルが高いと思われ、コロナ禍以降開催は行ってこなかった。
 しかし、オンライン講座の参加は決して難しくはなく、あの太平洋戦争が勃発してちょうど八十年となることもあり、去る12月5日に思い切ってオンラインで戦争講座を開催することになった。約40名の方の参加となったが大きなトラブルは発生しなかった。

 日本の歴史上で最も大きな出来事であったと思われる太平洋戦争だが、なぜ三百十万人もの日本人の死者、アジア全体では一千万人をも越えるといわれる死者を出した大惨禍が起こってしまったのか。その原因、背景に関しては知られているようであまり知られていないことも多々あり、今回は開戦直前の日米関係をテーマに中心に開催した。

 戦前、日本政府や軍部では誰もアメリカと戦争してまともに勝てると確信した者はいなかったと思われたため、開戦直前の日米間では何度も話し合いは持たれたが、日本、アメリカ、中国、イギリス、ドイツ、他各国の思惑が複雑に絡み合い、結果として開戦となってしまった。講座ではその開戦直前の日米間の、息詰まるような緊張した日々を説明させて頂いた。あまり知られていない事実も提示し、受講者の皆様には開戦までの日米関係を再考して頂けたならば幸いである。それは、現在未来の世界平和への大きな道筋となると確信するからである。

(ZOOM リモート発信)録画を公開しています。

以下URLをクリックしてご覧ください。
http://hum-ncu.com/record/20211205kado.mp4

2021年度「市民学びの会」の活動報告

「市民学びの会」の活動 理事代表 山下善久
2020年2月よりコロナ禍のため長期間教室の使用が不能になり、ZOOM活用のオンライン活動になりました。しかし、高齢者のなかでスマートフォンやパソコンに馴染みのないひとはZOOM対応ができませんでした。

元来パソコンにより毎月の教材をデータ配信していた「英字新聞を読む会」のメンバー13名のほとんどがZOOM参加による活動が可能でした。「西洋史研究会」8名、「大衆社会論研究会」6名も全員のZOOM対応ができました。「俳句サークル」はメンバー10名のうち2名は携帯電話・郵便対応でしたが通信句会とZOOM句会とを併用開催しました。また「ドイツ語初歩」は3名でZOOM学習を継続できました。残念ながら「古典文学輪読会」10名や「哲学サークル」15名は休会とならざるを得ず、その他「学外での活動主体の「アユチ雅楽の会」15名「八雲琴の会」3名もコロナ禍の影響で活動は制約されました。

オンラインを活用できサークル内での互いの気心がわかっていた場合はZOOMによる活動は可能ですが、この継続には限界があります。コロナの早期解消を期待するのみです。

12月5日(日)「太平洋戦争開戦80年ー開戦直前の日米関係を探るー」(ZOOM リモート発信)

日時: 12月5日(日) 14:00〜15:30  13:30開場

Zoomリモート発信: 名古屋市立大学滝子キャンパス一号館名古屋市立大学人間文化研究所内
主催: 名古屋市立大学人間文化研究科市民連携「市民学びの会」

題目: 「太平洋戦争開戦80年ー開戦直前の日米関係を探るー」

内容: あの太平洋戦争が勃発して80年が経ちました。
開戦直前、日米間では緊張した交渉が続けられましたが、結果として開戦となってしまったその原因、要因をこの講座では探ります。
知っているようで知られていない歴史を再考したく思います。

講師:門池啓史 カドイケヒロシ
博士(歴史社会学)
大学卒業後、サラリーマンを経てバブル経済前に中小企業の経営に携わる。バブル経済崩壊後、会社経営を知人に譲り、大学院にて多文化共生を専攻する。修士、博士課程を経て、大学理事・講師を務めながら、各地で市民講座の講師も担う。専門は歴史社会学だが、とりわけ日系アメリカ人と太平洋戦争の研究がライフワーク。著書に『日本軍兵士になったアメリカ人たち』他。

12月5日(日)13:30開場しますので接続状況を確認して待機してください。
質疑応答の時間を設けます。「チャット機能」をご利用ください。

2021年9月(オンライン)英字新聞を読む会」を見学

「英字新聞を読む会」を見学いたしました。出席者は12名

「市民学びの会」
zoom例会

Humanitarian disarmament, The treaty on the prohibition of nuclear weapons,And Japan
人道的軍縮核兵器禁止条約と日本

Bonnie Docherty
Harvard Law School International Human Rights Clinic
ボニー・ドチャーティーハーバード大学ロースクール国際人権クリニック

Presentation at the International Symposium for Peace:
平和のための国際シンポジウムでのプレゼンテーション
The Road to Nuclear Weapons Abolition
Hiroshima, Japan
核兵器廃絶への道広島、日本
July 27, 2019

日本がTPNW(核兵器禁止条約)に参加すべきと説いています。

http://hrp.law.harvard.edu/wp-content/uploads/2019/09/HD-TPNW-Japan-7-27-19.pdf

(オンライン)大衆社会論研究会【第2回】

大衆社会論への招待
【第2回】群集の時代か、それとも公衆の時代か
-ル・ボンとタルドにおける見解の対立-

群集の時代の到来を予言したル・ボン

第1回では大衆社会論への入門的ガイダンスを行いましたが、第2回からは、いよいよ大衆社会論の主役たちが登場します。スペインの哲学者オルテガは、20世紀初頭に刊行された『大衆の反逆』(1930)のなかで、20世紀は「大衆の時代」であると断言しました。実をいいますと、二人のフランスの学者が、オルテガより先に20世紀が19世紀とは異質な社会形態になると予測していたのです。その二人のフランス人学者というのは、社会心理学者のギュスターヴ・ル・ボンと、社会学者のガブリエル・タルドです。今回の議論は、この二人の研究者の見解の対立をめぐって展開されることになります。
そのうちのひとり、群集心理の研究で知られるル・ボンは、19世紀末に刊行された『群衆心理』(1895)のなかで、ヨーロッパにおいて19世紀末から20世紀初頭にかけて、民衆階級の政治的進出がめざましく、その勢力が時々刻々に増大しつつある事実を踏まえて、いまわれわれが歩み入ろうとしている新しい時代は、「群集の時代」になると予言し、つぎのように述べていたのです。

>>大衆社会論への招待 第2回 群集の時代か、それとも公衆の時代かール・ボンとタルドにおける見解の対立ー
※PDFでご覧になれます。

オンライン学習サークル参加・興味のある方はお問い合わせください。

(オンライン)大衆社会論研究会

(オンライン)大衆社会論研究会 村井忠政(名古屋市立大学名誉教授)

はじめに
新型コロナウィルスの世界的感染拡大という未曽有の事態に直面し、全国の大学で対面式授業に代わるものとしてオンラインでの授業が一斉に始められました。名古屋市立大学でも、2020年度以降の授業はZOOMによるオンライン授業という形式を取ることになったのはみなさまご案内の通りです。

「市民学びの会」としては、会員の皆様の大半が高齢者であること、また狭いセミナー室での「三密」を避けにくい状態での活動であることに鑑み、対面での活動をこれまで自粛してまいりました。しかしながら、コロナ感染拡大がなかなか収束に向かう気配がないため、このままいっさいの活動を停止しているよりは、「市民学びの会」としてもZOOMによる研究会・読書会を立ち上げてみたらどうかとの声が出たことで、いくつかのサークルがZOOMでの活動をはじめました。

慣れないオンラインでの研究会ということで、正直なところ、当初は技術面や運営面での不安や戸惑いがありましたし、実際なかなかスムーズな立ち上げというわけにはいかなかったというのが実情でした。それでも、「習うより慣れよ」のことわざ通り、その後の試行錯誤を経て現在では何とかまがりなりにも活動を続けております。

>>大衆社会論への招待 第 1 回 大衆社会論とはどのような学問なのか
※PDFでご覧になれます。

オンライン学習サークル参加・興味のある方はお問い合わせください。