Archive for 10月 23rd, 2009

飯島伸彦教授「テレビニュース番組の社会学」

第29回 サイエンスカフェ 2009年10月18日(日)

テーマ: 「テレビニュース番組の社会学」

講 師: 飯島伸彦教授

今回のサイエンスカフェは「現代ニュース番組の社会学」ということで報道・テレビ番組のニュースバリューの変遷をお話しいただき、私たち視聴者がメディアを送り出す情報を単に受容するのではなく、意図をもって構成されたものとして知識を持って接していかなければならないということを学んだ。

今回初めて参加して興味深かったことは、質疑応答の時間が1時間程度設けられ、自由な議論が活発になされていたことである。普段、同世代の学生の意見を聞くことは多いのだが、今回は市民公開講座ということで私とは違った世代の人々がどういった意見を持っているのかを知ることができた。議論の対象は日本のメディアが抱える問題多岐に及んだが、その中でもキャスター型のニュース番組については様々な意見が出された。情緒的なコメントがなされていることに対して、公正中立な報道こそがニュースであり事実とキャスターの意見を分けるべきだという意見。それに対して参加していた学生からは、テレビでニュースをみるよりもインターネットを使用して情報を得ることが多いが、キャスター型のニュース番組のように伝える側の主観が入るよりも自分でニュースバリューを判断できるありのままの出来事を伝えるものがほしい、という意見が出された。

世代を超えた意見を繋げていく場としてサイエンスカフェは重要な役割を果たしているのではないだろうか。

桒原 里佳(人文社会学部生)