Archive for 6月 24th, 2010

中川敦子教授「注意の初期発達:”いたいの、いたいの飛んで行け”の真実」

第36回 サイエンスカフェ 2010年6月20日(日)

テーマ: 「注意の初期発達:”いたいの、いたいの飛んで行け”の真実」

講 師: 中川敦子教授

梅雨らしく、激しい雨が降る中で今回のサイエンスカフェは開催されました。そうした足元が悪い中にも関わらず、予想を上回る方々が講義にいらっしゃいました。

中川先生より、今回の論題である、なぜ「いたいの、いたいの飛んでいけ~」の言葉掛けで子どもの「痛み」が緩和されるのか?を分かりやすく解説してもらえました。普段何気なくおこなっているこうした行為も、「痛みの発信源である対象から、他のもの(対象)へ注意をそらす」と考えることでひとつの学問として捉えることができました。また、子どもの「注意」という機能がどのように発達し、脳のどの部分が関与するのかなど、神経心理学をご専門にされている先生らしく、詳しくも分かりやすく教えてもらえました。サイエンスカフェ

また、注意機能の初期発達を豊富な実験経験を交えてお話してくださり、実験という特殊な状況を想像しにくい聴衆からも活発に質問が上がりました。みなさん、子どもの発達に関して並々ならぬ関心を抱いていらっしゃることが伺え、有意義な時間を過ごされたようでした。終了後は雨も上がり、みなさん満足気な表情で雨上がりの栄へと消えていきました。

木村 由佳(同学部卒業生)