学習サークル「八雲琴の会」の紹介

八雲琴は、伊予国(愛媛県)の中山琴主(なかやまことぬし)が江戸後期(1820年)に出雲大社を参拝した折に、御神意を得て創案した二絃琴です。2020年は、創案200年のメモリアルイヤーになります。

八雲琴は、絶えて久しかった神代の御神宝である「天の詔琴」の再現と伝えられています。御神前に限って使用される琴であるがゆえに、神聖さが保たれてきました。竹を象った桐材の胴に張った天と地をあらわす二本の絃を、左手の中指にはめた白竹の円筒形の管(転管)で押さえ、右手の人差し指にはめた鹿角の爪(龍爪)で二絃同時に弾じて奏します。
八雲琴は、名古屋にゆかりのある琴です。八雲琴には三つの流派がありますが、その一流派「八雲大岸流」の家元がかつて名古屋に存在していました。八雲琴は、明治期まで隆盛でしたが、その後衰退し、現在では三つの流派とも家元は廃絶、伝承には多くの課題を抱えています。

「八雲琴の会」では、伝承の一助となるよう、次の三つについての調査・研究を行っています。
(1)かつて名古屋で伝承されていた八雲琴の一流派「八雲大岸流」
(2)八雲琴の創案者である中山琴主
(3)中山琴主を元祖とする八雲琴の各流派

会員各自で調査・研究を行い、年に数回開催の報告会等で情報交換をしています。八雲琴の会では、八雲琴の奏楽は行いませんが、奏者・奏楽団体と連携して活動をしています。

八雲琴の会代表 浦野亜子

「市民学びの会」学習サークル八雲琴の会

「市民学びの会」学習サークル八雲琴の会